Sago Classic-Style P特集

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こんにちは。

SagoではオリジナルシェイプのConcept Model以外に、スタンダードなシェイプのClassic-Styleというシリーズのギター・ベースも制作しています。

今回は、その中のStyle Pというプレシジョンベースタイプのモデルについて深堀りしていきたいと思います。

1.サーモウッド採用のネック

ネック材にはサーモウッドを取り入れています。

サーモウッドとは元々建築の分野から生まれた技術。木材を無酸素の状態で200度の高熱処理で人工的に強制乾燥させることにより、木材の中の余計な水分やヤニ成分がなくなります。

大気中の水分や気温の影響を受けにくいことから寸法が安定し、ネック材に採用することで、ネックが動きにくく、曲がりにくいため安定感が生まれます。コンディションが安定していることは、楽器を長く使い続ける上で非常に大きなポイントです。

またサーモ処理を行う途上で、木材の中には割れたり、曲がってしまうものも出てくるため、楽器制作には向かないものはふるいにかけられます。上質な部分だけが残り、木材が芯まで均一な質感になるため、マテリアルとして安心してお選び頂けます。

少し軽量化されることもあり、楽器の取り回しもいいと、サーモウッド採用のギター・ベースをお使いの方々から大変ご好評頂いております。Style Pを始め、Classic-Styleシリーズのギター・ベースにはサーモハードメイプルを採用しています。近年は元の木材の質感も考慮し、サウンド的にもバランスのとれたライトサーモメイプルをレギュラーで採用しています。

以下のSago Blogでサーモウッドについては詳しく解説しておりますので、よろしければご覧ください↓

2.ウッドマテリアル

・アルダーボディ
・ハードメイプル
・インドローズ指板

フェンダースタイルでは標準的な木材の選定です。
しかし上記の通りネック材にサーモ処理を施しているので、サーモウッドによる違いが分かりやすいと思います。

もちろんこれら以外にもSagoでは各種木材を取り揃えております。

理想のサウンドを構築する上でマテリアルの選定は非常に重要ですので、オーダーをお考えの際はぜひSagoスタッフへご相談ください。

3.ネックシェイプ

プレシジョンベースで気になるポイントして厚めのネックが挙げられるのではないでしょうか。

ナットの幅は同じとしながら、ネックの膨らみを少しスリムにすることで、馴染みやすくしています。

なおお手持ちのギター・ベースのグリップシェイプを再現するカスタムグリップでお作りすることもできますよ。

4.ピックアップ

Sagoオリジナルのレシピにより開発されたL(x) pickup。

Style PではRaveed 4st-Type1を搭載しております。

42AWGのheavy formvar wireを使用し、コイルの巻き方を工夫する事でPBタイプに不可欠な骨太さと、バイト感を両立したモデルです。

プレシジョンベースらしいキャラクターながらレスポンスが速く、スラップでもスピード感があります。

なお、よりタイトな音にしたい、バリエーション豊富なサウンドメイクをしたい場合はブリッジ側にジャズベースタイプのピックアップを追加し、PJスタイルでも制作可能です。

当初は純粋なプレシジョンベースとして完成し、後からPJスタイルのベースとしてカスタムするアーティストの方もいらっしゃいます。

こちらはJABBERLOOPの永田 雄樹さんのモデル、通称:ファミコンです。

以下の動画でデモンストレーション演奏踏まえ詳しく解説して頂いておりますので、ぜひご覧ください。

5.オーダー例

慣れ親しんだスタイルの楽器だからこそ、拘りたいのがカラーやルックス。

こちらはダークサーモアルダーを使った5弦ベース。

ピックガードにはフレイム杢のライトサーモメイプルを使用。

ネックはライトサーモ/ダークサーモの5P、指板はローズウッド。

サーモウッドをふんだんに使用した一本になっています。

またSagoオリジナルのラップ塗装を今までにないカラーの組み合わせでオーダーいただいたこちらのモデル。

Sagoベースモデル

こちらはあえて上の層と下の層を同じ色で塗装することにより、ラップによってできる模様のみ出て見えるシックな仕上がりに。
また柄を平らにせずにあえて残すネイキッド仕上げによって凹凸感を残しています。

6.まとめ

1ボリューム、1トーンとシンプルであるため、その分楽器としてのポテンシャルが試されるプレシジョンベース。

ぜひ試してみて下さいね。