佐藤タイジ / THEATRE BROOK

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佐藤タイジ
亡くなった友人のお別れ会の日にライターの今津さんと久しぶりに会った。
「タイジくん能登復興に興味ある?」
話を聞いてみると能登ヒバという木材で楽器を作って能登復興のお手伝いをしないか?という話だった。
「もちろん協力させていただきます。」
と即答した。
しばらくしてATENOTEの古谷さんを紹介してもらった。
「能登ヒバ」とは木材としての商品名、森に育っている時は「アテの木」というらしい。
古谷さんは能登ヒバを使って楽器を含むいろいろな製品を作っている。
「アテの音」でATENOTE。
悪くない。
「タイジさん、能登ヒバでギター作りませんか?」
一方私はここ最近フライングVが気になっていた。
亡くなったD’angeloをサマソニで見た時にギターを弾いていた元TIMEのギタリストJesseJohnsonがフライングVを弾いていた。
カッティングがメチャクチャいい音してたのだ。
「なるほどフライングVはカッティングがいいんだな!」
とその時理解した。
見た目が強いし、Michael Schenkerなどハードロック&メタルのイメージが強すぎて手が出せなかったが、D’angeloとJesseJohnsonのおかげで目が覚めた。
考えてみたらAlbert KingもJimi Hendrixも使っていたじゃないか!
「能登ヒバでフライングVをつくりましょう!」
こうして「エクスカリバーV」のプロジェクトは始まった。
2025年の春にライター今津さんとATENOTE古谷さんとギターを作ってくれることになったギターメーカー「Sago」の高山さんと能登半島に入った。
爪跡生々しい能登の現状をまざまざと見せられた。
「過疎地域の災害」とはどういうことかを肌で認識した。
ただ誇らしいことが一つあった。
かつて能登半島には原発誘致計画があったのだが、住民運動でそれを撤回させたのだそうだ。
住民運動の拠点となった円龍寺にご挨拶できたのはとてもよかった。
もちろんこれにはいろんな意見があるだろう。
原発があった方が人口も増えただろうし、復興予算も桁違いだったかもしれない。
ただもしメルトダウンしていたらと考えると恐ろしい。
国内で2度のメルトダウンはあってはならない存亡の危機なのだ。
私はこの住民運動を「未来を救ったジェダイの仕事」だと思っている。
話がそれた。
私達は能登林業組合のみなさんの案内でアテの木の森に入った。
とても清浄な空気、神聖な雰囲気の森。
その中でも一際大きな樹齢108年のアテの木の伐採を体験した。
こんな経験は初めてだった。
自分がこれから弾くギターの素となる木を伐採するところから付き合うなんてなかなかありえない。
しかも能登ヒバはとても清々しい香りがするのだ。
匂いの記憶はより根源的なもの。
私の人生に刻み込まれてしまった。
素晴らしい体験だった。
私のギターは能登の森の遺産だった。
今回このフライングVを作ってくれたのは大阪の「Sago」というメーカー。
高山さんはとてもオモロい真面目な人。
ギターのビルダーとこんなに仲良くなったのも初めてだった。
Sagoの工場まで行って能登ヒバのどの部分をどう使うか、どんな仕様にするか細かくやりとりを重ねた。
出来上がったフライングVは衝撃的なくらい美しいものだった。
しかも出来上がったフライングVをその木の切り株に乗せた時にひらめいた。
「エクスカリバーV」
森の中に突き刺さるアーサー王の伝説の剣に見えたのだ。
この「エクスカリバーV」は未来を救う愛と平和の剣であってほしい。
「音楽🟰平和」
という宇宙の方程式を守る剣であってほしい。
特別なギターなのだ。
将来的に名器とされる一本になるだろう。
サトウタイジ
今津さん、古谷さん、高山さん、能登林業組合のみなさん、素晴らしい経験をありがとうございました。
エクスカリバーV

Spec
| Body | Noto Hiba 能登ヒバ |
| Top | |
| Neck | Noto Hiba 能登ヒバ(圧縮材) |
| Finger Board | Distylium racemosum 柞 |
| Tuner | Gotoh SD90 |
| Nut | Oiled Bone |
| Radius | 9.5inch |
| Scale | 628mm (22F) |
| Neck PU | L(x)GH6 |
| Midle PU | |
| Bridge PU | L(x)GH6 |
| Bridge | Gotoh GE103B-T |
| Control | 2Vol+Toggle SW |
| Color | Natural |
| Finish | Body: Lacquer gloss |