カスタムグリップってなに?
こんにちは。
Sagoでオーダーをいただく際、
ネックのグリップシェイプについて、
よくご相談を頂きます。
Fender社やGibson社と言った
馴染み深いモデルからSagoの楽器に
持ち替えて頂くお客様が比較的多いです。
その際、違和感がなく演奏して頂けるよう、
オリジナルのCシェイプでレギュラーモデルの
ネックをお作りしております。
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しかし慣れ浸しんだグリップシェイプを
そのまま新しいエレキギター・ベースに反映させたい。
あるいは今持っている楽器やSagoの楽器のネックから
微妙に握り心地を変えたいという場合に、
カスタムグリップをご利用頂いています。
どんなサービスなのか?早速紹介していきます。
1.既存のネックを採寸
お手持ちの楽器のグリップをそのまま
新しいエレキギター・ベースに反映させたいという場合、
初めにネックを採寸させて頂きます。
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採寸しているのは以下2点
・グリップの厚み (1フレット・12フレット)
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・グリップの幅 (0フレット(ナット)・12フレット)
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グリップの厚みが変わるとトラスロッドの入る溝の
深さも変わります。
ネックの中央になるほど、トラスロッドの入る溝が
深くなるため、トラスロッドがしっかり機能するためには、
溝の深さが重要になります。
また演奏性以外に木工やネック調整をすることも
頭に入れながら、どんなグリップシェイプなのか
数値的なところと、手の感覚で正確に把握していきます。
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2.グリップ出し
心地よい演奏性を実現するのが、
Sagoビルダーたちの腕の見せ所。
CNC加工されたネック材を、手動で加工していきます。
ヘッド側のくびれを刀で削ったり、
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角張ったところをカンナで削っていきます。
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手動で刃物で削っていくと、
削っているところが分かりやすいです。
ある程度グリップシェイプのカタチが見えてきたら、
ダブルアクションでさらに細かく整えていきます。
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電動でシビアに削っていきます。
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時より採寸して、厚みを見たり、
0フレット~12フレットまで
真っ直ぐ加工されているかチェックします。
そして仕上げはスリ板です。
0.5mm以内のところを繊細に磨いていきます。
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塗装の厚みも想定し、長年の経験と
勘を頼りに磨き上げていきます。
なおオイルフィニッシュの場合は
厚みが出ないので、ジャストに仕上げます。
ちなみにSagoでは8弦ギターや7弦ベースなど、
特殊な多弦ギター・ベースを作ることもあります。
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このようなケースでは角材の状態から
手動で加工していく必要があります。
オーダーメイドでは1本1本丁寧に
お作りしておりますので、こうした
特殊なネックもバッチリ仕上げれますよー!
3.グリップチェック
塗装の前段階でグリップをチェックして
頂くことができます。
ネックに塗料が塗られる前で、弦も張られておらず、
フレットのサイド処理もこの段階ではまだ行っていません。
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そのため、厳密には完成時の握り心地
という訳ではないかもしれません。
しかし制作の途上でグリップを握ってもらうことで、
違和感がないか確認して頂いたり、微調整ができます。
木材の選定や、グリップチェック、
塗装での色味の確認など、制作工程で
気になるところがございましたら、
ぜひSagoの工房にお越しください。
お客様と共に創り上げることで、
よりフィットした1本が誕生します。
4.グリップ形状
基本的にオリジナルのCシェイプで
グリップをお作りしています。
ですが、ご指定頂ければ、U型(かまぼこ型)やV型、
更にはアシンメトリー型と言って、
グリップの山の頂点が片側に寄った状態でも制作可能です。
レギュラーシェイプ | 12F / 厚み ギター 23.5mm ベース 24mm | 1F / 厚み 21mm |
---|---|---|
Cシェイプ | ![]() | ![]() |
Uシェイプ | ![]() | ![]() |
Vシェイプ | ![]() | ![]() |
こちらのRidill6 customは0~12フレットまでのところを
低音弦側(Low-B弦側)が山の頂点となるよう
寄せています。
5.まとめ
ネックのグリップシェイプが変わったら、
急に弾きづらくなった。
あるいは弾いていて疲れるように
なってしまったなど、新しく手にした
ギターやベースと長く付き合っていくためには、
自分にあったネックシェイプであることが重要です。
また仮にネックシェイプがしっくりきたもので
あっても、サウンドに納得がいかない、
ルックスが好みではないなど、
既存のギター・ベースで満足できない場合には、
オーダーメイドはいかがでしょうか?
Sagoならフルオーダーや、レギュラーモデルから
カスタムしてセミオーダーが可能ですし
Stemはお手頃価格でカラーとピックガードを
お好きにオーダーできますよ。
Sagoのホームページもリニューアルしたところですので、
今後もオーダーについての細かいところを
Sago Blogで紹介していきたいと思います。