Shinra 風神・雷神特集
最終更新日: 公開日: ギターモデル
こんにちは。
新たにアーティストモデルとして完成した
Novelbright :沖 聡次郎さんのShinra 風神・雷神。
早速ステージでお使い頂きありがとうございます。
これまでのShinra四季や百式と
ルックスはもちろん、
変わったところがいろいろあります。
今回のSago Blogで紹介しますので、
ぜひご覧ください。
1.Shinra風神・雷神とは?
Sagoが推している和材を使って
Shinraを作ろうということになり、
この度製作したShinra 風神・雷神の2本。
ボディシェイプはShinraそのままに、
注目度抜群の象嵌による風神・雷神、
ALL和材のマテリアル、
2基のハムバッカーピックアップなど、
新たな要素を盛り込み完成しました。
一つずつ詳しく解説します。
2.象嵌
本モデル最大の特徴であるボディトップの象嵌。
木象嵌(もくぞうがん)は種々の天然木材を用いて
絵画や図柄を表現する木画技術です。
Sagoでよくやっている
プリントではないですよ 笑
ヘッドも市松の模様をボディーとマッチング。
象嵌そのものは物凄く薄いのですが、
木材を組み合わせてこのような繊細な
デザインが施されていることを考えると、
職人さんの凄みを感じます。
和楽器バンドやma:tureなどで
ご活躍している桜村眞さん
(和楽器バンド:町屋さん)の麒麟や、
ショーモデルなどにも象嵌を取り込んでいます。
ネック裏には「風神・雷神」の文字、これも象嵌です。
高山が頑張ってました!
Made in Japanのギター・ベースを作る
Sagoだからこそ、日本の伝統的なアートを
新しい楽器で表現していきます。
なおShinraはジャズマスタータイプの
ボディシェイプで、本来であればピックガードが必要です。
しかしこの象嵌をボディ全面に表現したいので、
ボディトップのザグリは最小限にして、
ボディバックに電気系統のパーツ類が入る
キャビティーをこしらえました。
またキャビティの蓋は指板材と同じ樫を。
ギターを全面から楽しめるように、デザインしていますよ。
3.ALL和材
木材については2本とも
ネック材: 楢(ナラ)
指板材: 樫(カシ)
は共通していて
ボディ材は
風神: 栗(クリ)
雷神: 欅(ケヤキ)
です。
ボディ材が違うこと以外は全く同じスペックです。
これらは和材でオーダーの際、
よくお選び頂く木材の組み合わせです。
和材の中で特に十分強度のある、樫、楢をネックに。
和材の中で定番になりつつある
欅のボディはミドルの力強さを感じます。
また栗ボディの方はライトアッシュのようなスッキリ、
クリアなサウンドで、ソリッドボディながら、
エアー感があります。
そして6.コメントにて、沖さんより和材についても
ご感想頂いてますので、ぜひチェックしてください。
4.ピックアップ
Shinra四季や百式ではSSHの
ピックアップレイアウトでしたが、
風神・雷神には2基のハムバッカーピックアップ
(以下PU)を搭載。
2本ともボディは重量感のあるようにと
オーダー頂いたので、それに合うよう
Sagoでこれまでお作りしたPUの中で
ビンテージ傾向にあるTD-035の
レシピを元に制作しました。
ウェット感があり、LPタイプのPUの
ようなサウンドの仕上がりに。
同じボディシェイプでもPUレイアウトを
変えることでシーンによってギターを
使い分けれるよう、沖さんとギターの仕様を
ディスカッションしていきます。
5.サウンド
沖さんにスタジオで試奏して頂きましたので、
気になるサウンドはぜひYouTubeで聴いてください。
Fender/Twin Ampのアンプ直で、
クリーン、クランチ、ドライブサウンドで
実践的に2本のサウンドを聴き比べできます。
6.コメント
沖さんから試奏後に感想を頂きました!
Q.ALL和材のShinraの印象は?
沖さん:
「見た目、サウンド共に暖かい印象です。
ピーキーなイメージを弾く前は持っていましたが、
全然そんなことはなく、
丸いサウンドだなと思いました。
洋材とそこまで大きく
印象が違う訳ではないですね。」
Q.欅ボディと栗ボディ、それぞれ演奏してみていかがですか?
「欅ボディはローミッドが力強くて、
ゴンゴン鳴っていましたね。重量感もあって、
パワーが凄かったです。
栗ボディの方は、ライトアッシュのような
ニュアンスでした。
ローがスッキリしているんですが、
ペラっとしている訳ではなくて、
バランスよく鳴っている印象です。
粘りがあって、ウェットなニュアンスの
ハムバッカーピックアップを
この2本に載せているのですが、
ライトアッシュ系でこのハムの感じは
なかなかないと思うので、
新しいサウンドが模索できそうです。」
Q.欅ボディの雷神は4kgを超えるよう、欅の中でも重たいものを選びました。重たいギターがお好きな理由は?
「きめ細かい歪みを追求していたところ、
重たいギターという答えにたどり着きました。
また低音が繋がって聴こえるのも、
重量のあるギターで気に入っているところです。」
Q.Sagoスタッフの間では、和材は柔らかいというイメージを持っています。沖さんはどう思いますか?
「新品のギターにありがちな
暴れ感がなかったです。
できたてなのにギラギラした
感じがなく、音がまとまってますね。
シャイにも感じます。
和材は日本人が慣れ浸しんだ木材なので、
音を鳴らしてみてスッと入ってきました。」
7.まとめ
沖さん:
「新しいギターが好きです。
新しいものにチャレンジしていくのには
批判とかが付き物ですが、
開拓していかないと次の世代の
スタンダードが作れない気がします。
そしてオーダーメイドはギタリストなら夢。
その人にしか出せない音が必ずあるので、
それを実現できるのがSagoのいいところですね。」
こんな風にコメント頂けて嬉しいです。
SagoではShinra風神・雷神のように、
和材や日本の伝統工芸を活用し、
Made in Japanに相応しい
新しいギターを開発しています。
そしてギター制作に始まり、
イベントやグッズ等でも
たくさんご協力頂いている
沖さん、本当にありがとうございます。
これからも普通じゃないギター、
たくさん作りましょう 笑