兵庫県尼崎市に在る国産エレキギターメーカーのサゴニューマテリアルギターズの工房内の写真。オーダーメイドギターのボディを研磨する職人と、和楽器バンドの町屋氏モデルであるSago虎徹を作る職人。

子どもの頃はモノづくりが好きで、いろんなものを解体したり組み立てたりすることに没頭していた。
そうなると名前を呼ばれても気づかないことがあり、ある日、友人が「サトシ!」と呼んでも返事をしない僕の背中に、訛りのある方言で「サゴシ!」と呼んだら振り向いたらしい。
…以来、僕のあだ名は「サゴ」になった。

やがて、ちょっとモテたい気持ちが勝って、中3でギターを始めた。
高校生になるとバンドを組み、プロになりたいと思った。
専門学校に入って、レベルの高さに打ちひしがれ、もともと好きだったパーツが触れるとあって、車のパーツを扱うショップに勤めた。

ひたすら売上を追いかける日々…そんな時、かつてのバンド仲間と再会した。
もう一度……本気でプロを目指した。
そんな日々の中、あるギターブランドのギター作りの職人さんと出会った。
昔、大好きだった、モノづくり…。
心惹かれながらも、プロのミュージシャンへの気持ちも持ち続けていた。

その職人さんの会社が急に潰れた。
たくさんの専用工具や材料…。
「使うんだったらあげるよ」と、長年の愛着が染み込んだ工具やたくさんの材料を、ご厚意だけで譲ってもらった。
自分のギターをその専用工具で修理したり、あれこれいじってみたり…。
時には不要になった友人のギターをもらって解体してみたり。
自分の部屋で、ギターいじりに没頭する毎日。それは幼い頃と同じ気持ちだった。

そんな話が仲間内で伝わって、友人やその噂を聞いた人たちから修理やアレンジをと、ギターが持ち込まれるようになった。
かつて職人さんがやっていたことを思い出し、工具も材料も全部試行錯誤しながら、目の前の材料と工具に向き合った。
それが至福の時と感じるようになった。
ちょうどその頃、プロのミュージシャンへの道は諦めようとすんなり思えた。

少しずつギター修理の依頼が増え始めた頃、
『結婚祝いにオリジナルのギターを作ってプレゼントしたい』
そんな依頼が舞い込み、必死になって喜ばれるギター作りに取り組んだ。
思えばそれがSagoブランドの第1号。

実は3日間くらい徹夜をし、寝ぼけた頭で試作していた時、
手が滑ってヘッドデザインを傷つけてしまった…「でもこれ、なんかいいやん!」

…今、その時のことを、『神様がオリジナルブランドを作るキッカケをくれたのだ』と本気で思っています。

オリジナルブランド…ブランド名、どうしよっか…。
ない頭をフル回転して思い至ったのは、『やっぱり“自分”を売らなきゃな』
(どうせ、そんなに有名になるもんじゃなし)
そんな思いで、子どもの頃からのあだ名『Sago』をブランド名にしました。

あれから十数年。
ずっとずっとモノづくり、ギター作りが好きなまま。
そして素人だからこそ規制の枠に捉われない発想とチャレンジ精神、自分らしいこだわりを武器に、日夜、ギター作りに取り組んでいます。

あなたがギターに求めるものは、なんですか?
音ですか? カタチですか? 手ざわりですか? サイズですか? 
低音の重さ? 高音の伸び? 和音の響き? 他の楽器との共鳴?
ギターに求める全て、それをぜひ僕に教えてください。
あなたの求めるあなただけのギターを、ご一緒に作っていければ本望です。

2018.07
Sago New Material Guitars
代表取締役 高山 賢