Ximera Moxinoのレビュー
最終更新日: 公開日: ギターモデル
こんにちは。
今回はSonicとSagoのコラボブランドであるXimeraのエレキギター 、Moxinoについてレビューを頂きましたのでご紹介させて頂きます。
個性的かつバリエーション豊富なサウンド
注目は何と言ってもそのサウンド。
Moxinoはストラトタイプのエレキギターですが、皆さんがご存知のサウンドとはまるで違います。
シングルコイルのピックアップが3つ並んだストラトタイプのギターは、歯切れがよく、チャキっとしたサウンドを思い浮かべるかと思います。
しかしMoxinoはそのキャラクターを持ちつつ、独特の太いサウンドが特徴です。
’60sストラトキャスターのリファインスモデルとして定評あるJupiter LST-01 ピックアップはシングルコイルですが、レスポールのような粘り、暖かさも感じることができます。
他の楽器に負けない存在感とアンサンブルで合わせた時のバランスが絶妙です。
S-S-Sの配列で、単体では太く、反対にハーフトーンはスッキリしていて、ピッキングのニュアンスがしっかり出ます。
またノイズキャンセル用のピックアップが搭載されているため、単体で音を歪ませた時に気になるノイズがほぼ出ないのも嬉しいポイントです。
またボディに採用されているサーモアルダーの恩恵により、コード弾きをした際に1弦〜6弦までしっかり鳴っているのが分かります。新品のギターでも低音から高音まで最初からよく鳴ってていいですよね。
そしてターボスイッチをオンにするとネック側とセンター、またはセンターとブリッジ側のピックアップがそれぞれハムバッカーとして機能します。
擬似的にH-S-Hレイアウトのギターへと変身。
ハムサウンドにおいても、バイト感が心地よく、ハードなリードギターや、クランチ気味に甘いトーンでオブリを弾いていると凄く楽しいです。
ネオビンテージの一言では収まらないサウンドの個性そのものが非常に魅力的です。
2.利便性を追求した演奏性
サウンドバリエーションが豊富なことによる利便性以外に、ギターを取り扱い、コントロールすることにおいても様々なアイディアが盛り込まれています。
コントロールは1ボリューム、1トーン、5 wayトグルスイッチに加え、ターボスイッチという構成。
ストラトキャスターを使ったことのある方であれば、直感的に操作が分かると思います。
米国Earvana社のナットを元に開発したSonicオリジナルのオイルボーンナット。
摩擦が少ない他、弦を押さえることで生じるチューニングのズレをナット側で補正しています。
これによりブリッジのサドルが直線的に並び、どのポジションでも自然な音程感になります。
またSonicオリジナルトレモロ:Stable-Tune Tremolo KitとGotoh製ペグの最上級モデル:SGS510のMG-T(Magnum Lock Trad)との組み合わせにより、アーミングを行ってもチューニングの安定性は抜群です。
それとジャックの位置。
一般的なストラトキャスターの場合、このようにナナメ下から上にストレートケーブルを挿すことが想定されています。
L型ケーブルだとピッキングの時邪魔ですし、何より見た目がスタイリッシュではないですよね。
またストレートであっても誤って踏んでしまったり、ケーブル自体が重すぎると抜ける恐れがあります。
しかしMoxinoは工夫されていて、この位置にジャックの差し込み口があることで、ストラップをつけてギターを構えた際に邪魔になりにくいし、ボディのデザインを損いません。
仮にL型プラグを挿したとしてもうまくケーブルが逃げてくれます。
ネックは一般的なストラトタイプのギターと同様のCシェイプですが、指板に施されたコンパウンドラディアスにより、弦高が低い状態で弾きやすく設計されています。
ローポジションで握り込んでコードを弾いたり、ハイポジションでリードギターやタッピングをしても凄く弾きやすいです。
サイドポジションにはルミンレイ搭載により、ステージで薄暗くなるシーンで光ります。
3.スペシャル感満載のルックス
2ブランドのスペシャルなコラボということで、ゴージャスなルックスもXimeraの特徴です。
ラップ塗装を施したモデルは、Sagoのレギュラーカラーにはないカラーパターンや、ラップの貼り方を工夫することで、斬新なデザインに。
シンプルなソリッドカラーのモデルであっても、スパンコールのピックガードにより、ステージで照明に当たると輝き、目立ちますよね。
ペイズリー柄を施したり、ヘッドにもSago印のコンターが入っており、ルックスにおいてもSagoさんのアイディアが盛りだくさん。
オーダーの際に、参考にしたいモデルがたくさんあり、観ているだけでも楽しくなりそうですし、ステージに持っていきたいですね。
4.まとめ
昨今のエレキギターはアンプシミュレーターやマルチエフェクターの発達により、いい音、使える音が多彩に、便利に鳴らすことが出来ます。
様々なジャンルがクロスオーバーする中で、あらゆるサウンドアプローチに対応しつつ、ギター自体に個性が強く求められているように感じます。
そんな中でXimera Moxinoは上記のポイントを全て網羅し、ストラトタイプのギターの演奏性を継承しながら、全く新しいサウンドを生み出すことが出来ます。
ストラトキャスターは万能で、守備範囲が広いイメージ。
この特徴を持ち合わせつつ、Moxinoをギターアンプで鳴らした時にこれまでに体験したことのないそのサウンドにただ驚きました。
本格的なギターをお探しの方はXimera Moxino、ぜひお試し頂きたいです。
ステージ、制作の現場で頼もしい存在です。
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