Sagoで楽器が出来るまで、セットアップ編(Sago・ベース)

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こんにちは。

Sagoで楽器が出来るまで、
今回はSagoでベースをセットアップ
するところをご紹介したいと思います。

塗装が完了したボディ、ネックを
セットアップし、ベースとして
演奏できる状態に組み上げていきます。

1.ボディとネックのすり合わせ

マスキングテープを外し、
ネックをボディに取り付けしていきます。

塗装することにより、ボディやネックが
厚くなるため、そのままではネックが
ボディに上手くハマりません。

特にラップ塗装の場合は塗膜が厚いため、
ヤスリやピンルーターで塗装した箇所を削り、
ネックポケットを微調整していきます。

すると、きりたんすのようにすっと入ります。
ボディだけを持ってもネックが外れず、
ピッタリフィットします。

他のパーツ類を正確に取り付ける上でも、
このボディとネックのすり合わせをしっかり行っています。

2.ペグ取り付け

ヘッドにペグを取り付けていきます。
こちらも塗装で厚くなったところを削っていきます。

Classic Style J5で用いられるペグは
軽量ペグであるGotoh GB528を採用しています。

4弦ベース用のペグと比べると一回り小さく、
ヘッド落ちを防止。

ビスを電動ドライバーでしっかり閉めたら、
表面のナットもしっかりロックします。

3.ジョイントプレート装着

Classic Style Seriesのエレキギター・ベースには
ジョイントプレートでネックジョイントを行っています。

プレートにはSagoの“S”マーク
“The Sound Of New Material And New Idea”の文字。
こちらもしっかり閉めていきましょう。

4.ピックガード装着

ピッキング時にボディを保護し、
ルックスを左右するピックガード。

こちらも位置を慎重に確認しながら
丁寧に取り付けていきます。

5.ピックアップ取り付け

弦の振動を拾うマイクの役割をするピックアップを取り付け。
ピックアップの下に反発性の高いスポンジを入れます。
こうすることでピックアップの高さを調整することができます。

スポンジにアルミのシートを巻くことで、
ピックアップのポールピースからピックアップの
キャビティ内に塗った導電塗料を経由し、
シールディングします。

余計なノイズが載らないよう、
ノイズ対策はバッチリ行っていますよ。

また長めのビスがスムーズに取り付け
できるようロウを塗っておきます。

6.ブリッジ取り付け

ボディ、ネックのセンターに合うよう、
適切な位置にブリッジを取り付けていきます。

ビスの穴を開けたら、面取りを行います。
これはビスを取り付けた際、
塗装が剥がれないようにするためです。

そしてブリッジにもアースを伸ばすため、
ブリッジ側ピックアップの下側に向かって、
ドリルで穴を開けていきます。

アース線をブリッジとボディでしっかり挟み込んだら、
ブリッジを固定していきます。

7.バッテリーボックス取り付け

プリアンプやLEDポジションマークを搭載した
モデルには9Vのバッテリーが必要となります。

Sagoで標準採用しているGotoh製BB-04
バッテリーボックスと蓋が一体となっています。

キャビティーを斜めにスライドさせて、
バッテリーを入れる構造となっているため、
工具類を必要とせず簡単にバッテリー交換が出来ます。

なお今回のSago MMP#11 – Classic Style J5 36inch –
ボティーバックを美しく見せるため、
バッテリボックスは使用せず、
コントロールのキャビティー内
バッテリーを収めています。

8.電装系の配線

ピックアップ、ブリッジ、ジャックから
キャビティへ集まった配線をはんだ付けしていきます。

何かトラブルが起こっても強い回路、
となるよう適切な長さで配線をカットし、
はんだ付けしていきます。

なおギターやベースのメカニックにご興味のある方、
配線を取り扱う前は写真を撮ったり、
前の状態が分かるよう、マスキングテープで
印をつけておくことをオススメします。

楽器の改造で一番入りやすく、
音になって現れるのが、電装系の配線や
ピックアップ等のパーツ交換。

こうした楽器の内部をこだわり始めたところから、
楽器製作を学び、Sagoのクラフトマンとして
入社したスタッフもいます。

Sagoではエレキギターやベース本体以外に
自社でピックアップを製作しておりますので、
サウンドの見直しで悩んでいる際には、
お気軽にお問い合わせ下さい。

※タップすると販売ページへ

10.ナット溝切り出し

ナットを取り付け、ベース弦を張ると音が鳴り、
いよいよ完成が近づいてきます。

ナットは定番の牛骨、派手な鳴りのブラス、
人工素材のタスクなど様々な種類のナットをご用意。

またフレットと同じ素材のニッケルは開放弦と
押弦した際の音色差がありません。

ナットによって発音のニュアンスが変わるので、
オーダーの際にご相談下さい。

まずはナットの溝を切らない状態で、
一旦ベース弦を貼ります。
そして1弦と5弦の溝を切っていきます。

音程的に一番低い弦と高い弦の位置を決めてから、
間の弦の位置を調整します。

またベースは弦が太いため、各弦の弦間が
均等になるよう「弦間合わせ」
ナットを加工していきます。

ナットの溝の幅を調整したら、今度は高さを
決めていきます。

特にLow-B弦を貼った多弦ベースは
弦が太いため、高さについては
慎重に進めていく必要があります。

11.仕上げのポリッシュ

パーツの取付、サウンドチェックが完了し、
ベースが完成しました。
長い道のりでしたが、こうしてオーダー頂いた楽器が完成します。

最後に作業中にボディやネックに付着した汚れを
Sagoオリジナルのポリッシュで拭いて、綺麗にします。

新品の楽器に初めて触れるお客様に
喜んで頂けるよう丁寧に磨いていきます。

なおこのポリッシュ、メンテナンスで
皆さまにもお使い頂けるよう、単体販売しております。

ゆずおいるもオススメアイテムですので、
ぜひチェックして下さいね!

12.まとめ

木材を加工、塗装して楽器を組み立て上げる工程を写真に収め、
DVDをお渡しさせて頂いております。

そして楽器が完成してから5年間が保証対象期間になります。
5年を過ぎても末長くお使い頂けるよう、
Sagoスタッフ一同、精一杯サポートさせて頂きます。