ながーいネックのギターとは?

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1.839mmスケールとは?

この長いネックのギターは和楽器バンド、m:a.ture
お馴染みの桜村眞さん(和楽器バンド:町屋さん)から
アイディアを頂きました。

初めは6弦ギターと7弦ギターの2本でオーダーの話が進んでおりましたが、

「6弦ギターで低音側フレットを増やすのはどうなんだろう?」

とアイディアを頂き、Sagoとしても当時としては
新しいチャレンジでしたので、桜村さんと開発を進めてきました。

多弦ギター、多弦ベース等の弦を増やす楽器作りは
オーダーメイドの楽器メーカーならではのモデルを
それまでに製作しておりましたが、

ベースのような長さのネックを作る発想は初めてでした。

2.特徴

特筆すべきは6弦のコードフォームをそのまま用いて
7弦ギターの音域が鳴らせることです。

一般的なギターから5フレット分
マイナスの方向にフレットを追加し、

開放弦のチューニングが低音弦から「B/E/A/D/F#/B」

6弦ギターから7弦ギターへ持ち替える際は、
コードフォームを覚え直す必要があったり、
余弦のミュートに気をつけながらプレーする必要があります。

しかしこの839mmスケールなら、
通常の6弦ギターから低音側に
フレットが追加されるため、
6弦ギターのコードフォームを
そのままスライドさせるだけ。

Low-Bの重低音が6弦の開放弦で鳴らせるほか、
このスケールならではのボイシングによる
独特なコードの響きも魅力です。

見た目こそ特殊ですが、ご安心ください。

5フレットにカポタスト(別売り)を装着すれば、
628mmスケール(ギブソンスケール)の
24フレット仕様のギター(628mm)
「E/A/D/G/B/E」
として演奏できます。

通常のギターから半音下げ、1音下げしたい際に、
わざわざペグを回してチューニングしなくても
カポを移動させるだけで、同様の状態を作ることができます。

なおギターの教育上、音のポジションが絶対的であることが重要です。

通常のギターなら6弦の3フレットは必ずGであり、
チューニングを変えて、同じ音を出すならば、
ポジションが変わってしまい、応用が効かなくなります。

鍵盤楽器で言えば61鍵からフルスケールへと広がり、
これまでのプレースタイルを崩すことなく
演奏できる音域が増える
のが
このスケールの最大のメリットです。

3.木材

特殊なスケールなので、
ネックにはどんな木材を使うこと多いのか?

桜村さんのファンや、
桜村さんのモデル:雪風や虎徹、
麒麟を見てオーダーを頂くケースが多いです。

麒麟のネック材に使われているパデューク

虎徹に使われているサーモメイプルと
ハードメイプルの5P(ピース)
を選定頂くことが多いです。

5Pのネックでは木材を複数貼り合わせることで、
曲がろうとする材がある一方で、
他の材が真っくずに保とうとすることで、
ネックの剃りに強くなります。

ネックの強度を上げるには
サポートロッドを入れる対策もあります。

プレイアビリティやサウンドに大きく影響するところでもありますので、
Sagoスタッフより適切なマテリアルを提案させて頂きます。

4.6弦ギターのパーツが使用可能。

Low-B弦を搭載した7弦ギターを取り扱いする場合、
ブリッジ、ギター弦、ピックアップ等のパーツが
7弦用のものが必要になり、選択肢は限定的になります。

しかし839mmのながーいネックなら
同じ音域を6弦ギターで鳴らせるため、
通常の6弦ギターのパーツがそのまま使用出来ます。

例えば麒麟をカスタムオーダーされる際に、
時雨のピックアップレイアウトを応用するなど、
アーティストモデルをヒントにされる方も多いです。

その様子をYouTubeでも紹介してますので、ぜひご覧下さい!

5.まとめ

桜村さんのモデルを中心にこのながーいネックについて
書いてきましたが、yoshihiroさんのように
ながーいネックを用いてオリジナルモデルを
オーダー頂いたこともありました。

また6弦の時雨のように、
6弦ギターの2フレット伸ばしでギターを
製作することもできます。

ギターボーカルの方で、低いレンジで
コード弾きしたいと言ったケースに有効できますよ。

一見難しそうに見えるこのながーいネックですが、
独特の張りのあるLow-Bサウンドや、
カポタストを活用してチューニングを容易に
変更できるので、コレを体感して頂くと、
楽曲制作でも非常に便利ですよ。

なにより、ながーいネックのギター、
ステージでも存在感抜群ですので、
この機会にぜひチャレンジしてみてください。