Concept Model Curious編 #2 もう一つのCurious

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こんにちは。

前回の記事でConcept Model Curiousの628ver.について紹介させていただきました。

今回はもう一つのCurious648ver.について解説していきたいと思います

1.What’s Curious 648 ver.?

Sagoのギターやマテリアルを熟知頂いている桜村眞さん(和楽器バンド: 町屋さん)から、アイディアを頂き、誕生したモデルです。

名前の通り

・628ver.は628mmのギブソンスケール
・648ver.は648mmのフェンダースケール

となっています。

スケール以外の違いは、648ver.ではボディ内部の肉抜きしているエリア(中空構造の部分)をサウンドホール付近の最小限にし、ハウリングが起こりにくい構造になっています。

そのためピックガードはなしにして、ボディバックからザグリを入れています。

2.サーモウッドボディ・ネック

Sagoですっかりお馴染みのサーモウッド。

中空の箇所を最小限に抑えた分、よりアコースティックなサウンドにすべく
Curious 648ver.ではボディバック・ネックの両方にサーモウッド採用しています。

通常は全体のバランスを考えて、サーモウッドはネックまたはボディのどちらかにするパターンが多いのですが、
アコースティックな鳴りがコンセプトのCurious 648ver.はボディバック・ネックの両方にサーモウッドを採用しました。

なおサーモ処理の途上、木材によっては割れてしまったり、曲がってしまうものが中には出てきてしまいます。

サーモ処理によって、楽器の木材として良質な部分だけがふるいにかけられるため、安心してお使い頂けるマテリアルとして提案させて頂いております。

3.ピックアップ

フロントピックアップはL(x)-HB、
リアピックアップはなしで、ブリッジにピエゾピックアップを搭載しております。

フロントのピックアップはエレキギターのサウンドで、ホロウボディの特性を活かしたメロウなサウンドです。

一方ピエゾピックアップでは
アコースティックギターのような豊かな鳴り、シャキッとしたサウンドを出すことが出来ます。

そしてこれらはミニスイッチで切り替えることができ、
真ん中にすれば、エレキ+アコギ両方ミックスしたサウンドにもできます。

2019年に行われたSago 15th Liveにて、
桜村眞さんのステージではCurious -Oumura Custom-をお使い頂いておりました。

和楽器バンドの時とは違い、桜村さんがメインボーカルを務めていたため、バッキングを主体としたギタープレイで、エレキパートとアコギパートが混在する楽曲においてもCurious 1本で演奏していました。

そういった点でも

「ライブワンステージ1本で完結する」

を体現されているのが印象的でした。

そのため、ライブでエレキギターとアコースティックギター、両方を演奏されるギタリストの方や、バッキング主体で歌を歌いながら演奏するギターボーカルの方にもオススメのモデルです。

4.Collaborate Model【木象嵌】

木象嵌師:内山春雄さんとのコラボモデル(2015作)ではボディ前面に木象嵌を大胆にレイアウト。

Curious 648Ver.はピックガードを付けない仕様なので、こうしたデザイン面で自由度が高いです。

5.まとめ

ホロウボディの構造、セットネック、ネック・ボディ両方にサーモウッドを採用…
これらは桜村さんの「時雨」と共通しており、今思えばCuriousの設計がヒントになっていたのかもしれません。

アーティストの皆さまやSagoのギター・ベースをお使いの皆さまのアイデアのおかげで弊社の楽器も日々進化することができております。

TwitterやYoutubeも積極的に活動していますので、ぜひコメントなどでご意見をお寄せください。

2023年追記

また最近では、アーチトップのCuriousモデルを新しく製作しました。

こちらも桜村さんのNEWモデルとして製作しました。

・628mmのギブソンスケール
・メイプルボディ、ホンジュラスマホガニーネック、エボニー指板

ピックアップはオリジナルで弊社で巻いています。

サウンドホールがSマークに(Sホール)

なおCuriousアーチモデルはConceptモデルとして追加予定ですので、アーチトップでホロウボディのギターを探していた方はぜひこちらも候補にしていただけたらと思います。

モデルページは製作途中ですが、オーダーをお考えの方はメールやLINEでお問合せいただければ仕様などご相談可能です。