木材選びの初めに。スタンダードな材4選

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ギターやベースには様々な木材が使われています。

弊社でも新しい木材や素材を積極的に取り入れており、それを使用したオーダー楽器をSNSやBlogで皆さんにご紹介させていただいているんですが…

今回はすこし原点に戻り、楽器に多く使われているスタンダードな木材達について解説していきたいと思います。

↑Youtubeでも解説しています!
スタンダードな材に加え、和材も紹介しているので詳しく知りたい方はぜひチェックしてください。

アルダー

ギターやベースに使われる材と聞けば、
一番に思い浮かぶ方も多いんじゃないでしょうか?

ミッドがよく出て粘りのあるサウンドが特徴で、重量も軽く、加工性もいいです。

フェンダー社のストラトなど多くのギターやベースのボディに使用されているので、聞き馴染みのあるサウンドかと思います。
他の木材の説明でもアルダーを基準として説明している場合が多いですね。

お客様のオーダーでも安定して人気のある材になります。

塗膜の薄いシンラッカー×ドレスブラックで仕上げたモデル

アルダーは木目の見える塗装とも相性が良く、程よいバランスで木材の質感を楽しむことができます。

バスウッド

バスウッドは癖のない素直なサウンドが特徴です。

木材自体にあまり特徴がないので、逆にピックアップなどの特性を引き出すことができます。
柔らかいので、オイルフィニッシュなどの極薄塗装は強度的に向いていません。
楽器用材の中では比較的軽く、音がボヤけやすいこともあり、メイプルなどの硬くて重いトップ材と合わせるのがおすすめです。

低価格の楽器に使われることもあるので安い材というイメージがあるかもしれませんが、実はアルダーとそこまで価格は変わりません。
木材の枯渇により様々な木材が高騰していますが、アルダーとバスウッドは比較的供給が安定している木材です。

アッシュ

アッシュは個体差がとても大きい木材です。
軽いライトアッシュと重いホワイトアッシュとよく聞きますよね。

ライトアッシュは、アルダーより軽いものからホワイトアッシュに近いくらい重いものまであり、かなり比重の幅があります。
高域のヌケがよいカラッとした明るめのサウンドが特徴で、シングルコイルとの相性が抜群です。

ホワイトアッシュは、重く硬いいわゆるドンシャリの音です。
芯のある低音とクリアな高音が特徴なので、ベースに多く使われておりスラップを多用するプレイヤーに好まれています。
ギターとも相性がよく、鋭いアタックのレスポンスのいいサウンドになります。

どの木材にも言えることですが、軽いものは低音が弱く、特にベースは軽すぎると音がボヤけるので注意が必要です。
重量が増すにつれ芯ある低音が出てきますが、重い楽器に仕上がるので、
自分の理想のサウンドと演奏性に合わせて重さを選びましょう。

ライトアッシュは、別名スワンプアッシュという名前通り沼地に生えている木材です。ホワイトアッシュの亜種らしいですよ。
あとは年々ライトアッシュの軽量のものが手に入りづらくなっている気がしますね。

ウレタングロス×木目に目止めを入れ、サンバーストで仕上げたモデル

アッシュといえばやはり、この豪快な木目ですよね。
オーダーでも、シースルーやバーストなど木目を目立たせた塗装が人気です。

マホガニー

マホガニーは、豊かな中低音が特徴的な木材です。
ハムバッカーと相性がいいことは皆さんもご存じですよね。
ウォームなサウンドのイメージが強いですが、高音もしっかりと出てくれます。

マホガニーにはホンジュラスマホガニー、キューバマホガニー、メキシコマホガニーの3種類があります。

よく聞くアフリカンマホガニーという材は同じセンダン科の木材ではありますが、厳密に言うとマホガニーとは違う木材です。
最近使用している和材の栴檀もセンダン科なのでそれと同じ感覚ですね。

楽器で一般的にマホガニーとして、ホンジュラスマホガニーとアフリカンマホガニーが使われています。
傾向としてはどちらも似ていますが、ホンジュラスマホガニーの方が、より高音が煌びやかでヌケがいい印象です。

昔はキューバマホガニーが、最高級のマホガニーとして家具や扉などに多く使われていました。
そうやって使用しているうちに木材が枯渇して、現在その位置がホンジュラスマホガニーに切り替わっているようです。

現在流通しているキューバマホガニーやホンジュラスマホガニーは植林されたものが多く、
Sagoで取り扱っているジェニュインマホガニーはホンジュラスマホガニーが植林された木材になります。

Sagoギター フルオーダー キルトメイプル

まとめ

ということでスタンダードな木材4種類を紹介してきました。

Sagoでは意外とスタンダードな材について触れることって少なかったですよね。

スタンダードな材についてはすでにたくさんの記事がネットにあるので、改めて取り上げるのも難しいなー。と思っていたのですがYoutubeで木材の解説をしたら結構反応をいただけて嬉しかったです。

なので定期的に他のボディ材や指板、ネックなどについても取り上げていけたらと思います!

「Sago」は2004年に創立した、ギターメーカーです。
エレキギター・ベースを基本に、スタンダードなモデルや弊社プロデュースのモデル、フルオーダーまで幅広く製作をしています。
豊富なアイデアと技術で、お客様の理想の一本を製作させていただきます。

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