指板用木材の選び方・特徴

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指板は楽器を構成する木材の中では体積の比率が少ないため、ボディ材やネック材に比べると重要視されていないように思います。

しかしながら、弦振動の支点となるフレットを支える木材であり、ネック自体の剛性にも影響していますので、少なからずサウンドにも影響があります。

また、指先が直接触れる部分でもあるので木材の質感による演奏性の違いが気になるプレイヤーも多いのではないでしょうか?

↑Youtubeではネック材、指板材についても解説しています!

メイプル

指板以外にもボディやネック、ギター、ベースでは多岐に渡って利用される万能な木材。

指板に使用した際も、例に漏れず明るくキレの良いサウンド傾向にありシングルコイルとの相性は抜群でしょう。

メイプル指板は硬いというイメージがあるかもしれませんが、その強度やサウンドの性質は塗装を含めた総合的なものになっています。特に指板はボディやネックより硬い材が使われることが多く、その中ではメイプルは柔らかいほうです。

木肌が白い木材なので、オイルフィニッシュの場合もありますが、汚れを防ぐため基本的には塗装が施されています。そのためフレット交換の際には塗装費用などでお高くなりがちです。

ローズ

メイプルと並び、指板の定番材であるローズウッド。

メイプルと比べると暗めで落ち着きがあり、シングルコイルやハムバッカーどちらとも相性の良いバランスの取れたサウンドです。

ローズウッドと一口で呼ばれていますが、ツルサイカチ属の総称で種類がめちゃくちゃ多いです。

指板に使われている種類としては、ハカランダやマダガスカルローズ、ホンジュラスローズ、手違い紫檀、エボニーのような見た目のアフリカンブラックウッドなどがあり、その中でも現在最も多く使用されているのはインディアンローズウッドでしょう。

今まで製作してきた感想としては、インドローズに比べると、他のローズの方が密度が高く硬さもあり透き通ったサウンドの印象です。さらにアフリカンブラックウッドに関してはエボニーに匹敵する硬さを持っています。

エボニー

導管が見えない程、密度が高く重い硬質な木材でクラシック楽器の指板にも使用されています。

サウンドの傾向としては、音の立ち上がりが早く硬質で粒立ちの良いサウンド、低音の特性も良く、張りのある低音が魅力です。

見た目の美しさ的にもやはり真っ黒なエボニーの人気が高いですが、近年どんどん真っ黒な材は減っていっています。最近では色ムラがあるものもよく使われるようになりましたが、サウンドの傾向や質には影響はありません。

全体的に黒いエボニーはインドエボニーやセイロンエボニーで、その他にもペールムーンエボニーやマカッサルエボニー(縞黒檀)といった濃淡のあるエボニーもあります。

リッチライト

紙材を重ねてフェノール樹脂を含浸させた人口素材でなので、個体差がなく非常に安定した密度と強度があり環境の変化を受けずらい素材です。

色、質感からエボニーの代用として使用され、サウンドの傾向も近いといわれていますが、エボニーの高域の鋭さが和らいだまとまり良いサウンドの印象を受けました。

エボニーの様な黒い見た目の指板が良いけど、エボニーのドンシャリ感が苦手な方には良い選択肢なのではないでしょうか?

人工素材ということで、敬遠される方も多いとは思いますが、音色、機能面ともに木材に劣っているということはないように感じます。

ピンクアイボリー

鮮やかなピンク色が目を引くアフリカ産の木材。サウンド面よりもそのビジュアルで採用されることが多い指板材です。

可愛らしい見た目をしていますが、比重が1.0前後とエボニー並みの強度があります。

硬さだけでなく粘りがあり、それが反映されているのか低~中音域が強く出るように思います。

現在なかなか鮮やかなピンクの材を入手することが難しいですが、入荷した際にすぐ売り切れてしまうほど弊社では人気が高いです。

経年変化によって変色するため塗装をすることをおすすめしています。

ココボロ

ローズウッドの仲間ですが、同種の他の材に比べると油分が多く高い密度と硬さがあります。

ローズウッドのサウンド傾向ではありますが、より硬めで重厚感があり、レスポンスの良いサウンドです。

削りたての黄色や青みの入った派手な見た目から、だんだんと鮮やかなオレンジと黒の木目になり、時間がたつにつれ落ち着いた深みのある茶褐色に変色していきます。

木目も面白く一つ一つに個性があるので選ぶのも楽しい木材だと思います。

マニルカラ

一般的にはウッドデッキに利用される木材で、重く、硬い耐久性に優れた木材です。

楽器に使用された例はほとんどありませんでしたが、加工後の狂いが出にくく非常に安定しており、指板に適した木材だと感じます。

サスティーンが長くローズウッドのような暗めなサウンドで、中域が強い印象です。

原木が豊富で流通や価格が安定しているので、希少になってきたローズウッドに代わる指板材として提案していきたい木材です。

ネック材とともに近年使用し始めた国産材で、しっかりとした硬さ、重さがあり耐久性も高いので、指板にも適しているように思います。

製作例はまだ少ないですが、メイプルに似た明るめのサウンドでしっかりとしたアタックとサスティーンがある印象です。

柾目取りした際には虎斑杢と呼ばれる杢目が現れることがあり、通常ギターで使用する木材とはまた違った美しさがあります。

まとめ

ボディ材、ネック材、指板材を比べてみると、指板材に使われる材は硬い材が多いですよね。

その理由として、指板は材の割合が少ないためそのような材を使っても重さに影響しにくいことや、押弦による摩耗が起こりにくいこと、音のレスポンスの良さやアタックのニュアンスが優れていることがあると思います。

さらに、あまりに柔らかい材だとフレットを打った時に指板にめり込んて均一に打つのが難しかったり、浮きが出やすいので、硬い材の方がより精度の高い加工ができることも理由の一つではないでしょうか。

指板は正面からもよく見える部分なので見た目も大事ですが、サウンド面も木材によって特徴があるので、ぜひそういった部分にも着目してお気に入りの指板を見つけてくださいね!

「Sago」は2004年に創立した、ギターメーカーです。
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