36 inchスケールのベース!?
最終更新日: 公開日: ベースモデル
こんにちは。
TwitterやInstagramでも既に紹介している
36inchのベース。
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お客様オーダーで36inchスケールの
ベースを製作した際、通常の
34inchスケールにはないハリのある
サウンドが特徴的でいいなと思い、
レギュラーラインナップの
新たな試みとして製作しました。
先日のサゴメッセやSNSでも
大変ご好評だったので、
今回のSago Blogで紹介しますねー
1.コンセプト
スケールは36inch、その他は通常の
Classic Style Jのスペックで製作しています。
ボディはアルダー、
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ネックはライトサーモメイプル、
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指板はインドローズ。
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ピックアップもSagoレギュラーの
L(x) pickups、Pascumillerd – パスカミラード –を
搭載しています。
※タップすると販売ページへ。
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*34inchモデルと同じピックアップで、
36inchモデル用にチューニングした
訳ではありません。
ボディの形状、サイズも同じ。
では一体どこが違うのでしょうか?
2.36inchスケール
スケールが34inchから36inchに変わると、
おおよそ1フレット分ネック
(指板のエリア)が長くなります。
弦長が長くなることにより、
34inchよりもハリの強いサウンドを
出すことができます。
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また36inchスケールのモデルで
半音下げチューニングにした際、
34inchスケールのレギュラーチューニングと
同じぐらいのテンション感で
演奏することができます。
半音下げチューニングなど、
ダウンチューニングで演奏する際、
36inchスケールのベースがあれば
便利じゃないですか?
またネックが長くなることにより、
木材の質量が増えるため、
36inch特有のハリの強さと
音の芯の太さが共存したサウンドを
形成しています。
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なお気になるベース弦はスーパーロングの
ベース弦を張ることができます。
ベース弦を特注することなく、
使用できることから、開発を進めてきました。
3.ボディ周り
ボディ自体は34inchスケールと同じで、
36inchスケール用にサイズを変えてはいません。
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しかし単にスケールが長くなることで、
ベース本体が大きく感じられないよう、
パーツ類の配置を考慮しました。
ブリッジはボディエンド(ストラップピン側)
ギリギリに配置。
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こうすることで34inchスケールのベースから
持ち替えた時にローポジションが遠くならない
ようにしています。
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またピックアップの位置は
弦長(ナット〜ブリッジまでの長さ)を
考慮して決めています。
34inchでのナット〜ブリッジに対する
ピックアップの配置の比率はそのままに、
36inchに置き替えるとピックアップがネック寄りに。
こちらを見ていただくと分かりやすいと思うのですが、
36inchのモデルは34inchのベースに比べ、
ブリッジがボディのストラップピン側へ寄り、
ピックアップはネック側へ寄っています。
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※左:34inch、右:36inch
4.ヘッド
ヘッドは通常のStyle J4ではなく、
一回りコンパクトなOveのヘッドシェイプ
を用いてます。
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軽量ペグを採用し、取り回し良好です。
そうすることでスケールが長くなった
ことによるヘッド落ちを防止しています。
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またコンパクトなヘッドを採用することによって、
一般的なベースのケースに収まるようにすることも目的です。
5.サウンド比較
36inchスケールのClassic Style J4、
J5 MMP、34inchスケールの
Classic Style J4を2種類
(サーモネックとプレーンネック)、
合計4本の試奏動画を新たに制作しました。
Sago MMP#11 – Classic Style J5 36inch –
Sago Classic Style J4 36inch
Sago Classic Style J4 (Thermo Neck)
Sago Classic Style J4 Custom (Plain Neck)
ちなみにStyle Jを元に設計した
UNISON SQUARE GARDEN:田淵智也さん、
Tabuchi MK-IIのサウンドサンプルはこちら↓
同じStyle Jでも1本1本音が違いますよねー
今回お使い頂いた方からは
「パッシブなのにアクティブベースのように
積極的に音作りしたようなインパクトのあるサウンド。
高山社長がおっしゃっていた
”ネックで音作りする”ことが、
通常のStyle J4と弾き比べてみてよく分かりました。
またリアピックアップのみで鳴らした時、
低音感が損なわれず、扱いやすいです。
またスケールは約1フレット分長いそうですが、
言われないと気づかないくらいに、
違和感のない演奏感でした。」
とコメント頂きました。
6.まとめ
Sagoではスケールを伸ばす以外に、
同じスケールのまま1フレット低音側に増やしたり、
逆に1フレット短くするなど、
カスタムオーダーならではのアイディアで
ネック制作を行なっております。
スピッツのベーシスト:田村さんから
ネック制作のオーダーを頂いており、
YouTubeで紹介しておりますので、
こちらもぜひご覧下さい↓
カスタムグリップってなに? | Sago New Material Guitars (sago-nmg.com)
ネック・ボディ製作 .リフィニッシュ | Sago New Material Guitars (sago-nmg.com)