セミホロウモデル特集
最終更新日: 公開日: ギターモデル
こんにちは。
3/5はSagoの日。
今回のBlogではギターの
セミホロウモデルについて、
特集します。
1.削り出しのホロウボディ
通常のホロウモデルは木材を曲げるところ、
Sagoでお作りするセミホロウのモデルは
ボディトップとボディバックで
それぞれ削り出し、二つを貼り合わせることで
ホロウボディを形成しています。
これによりメリットがあります。
①他のモデルと同様、エレキギター用の
木材から選ぶことができる
②ボディサイドにジャックや
エンドピンを配置できる
③ボディバックにバインディングを
貼る必要がなく、ボディの角を
丸く加工でき身体にフィットしやすい
エレキギター・ベースの工房
だからこそのアイディアで、
これまでに様々なモデルを制作してきました。
2.TD-035
セミホロウモデルを
全面に打ち出し始めたのが
このTD-035。
MONOEYESの戸高真史さんにて
お使い頂いているアーティストモデル。
また木材を変更やパーツ類を変更して
カスタムモデルも人気で、
Laminate Customは製材時に出る
端材を組み合わせてデザインしています。
木材をたくさん組み合わせることで、
反りに強くなります。
このモデルに限ったことでは
ありませんが、ネックが角度付きの場合、
強度を上げるために3Pにしています。
また肝心の音はどうかというと、
様々な木材を組み合わせることで、
平均化され、こちらのモデルでは
全て和材で作ったため、
和材特有の柔らかいトーンに。
ピックアップはSago TD-SGのレシピを元に、
低出力であるアルニコ2のマグネットを用いて
ビンテージ傾向のキャラクターを意識しつつ、
巻き数を若干上げました。
またTD-035の削り出しのエリアは
センターブロックがあるエリアは
(ピックアップ〜エンドピン)は
削り出しはなく、Sホールがある
エリアがホロウ構造になっています。
このTD-035を基準に次に
紹介するモデルを比較していきます。
3.Curious Flat Top
Sago Concept ModelのCurious。
Curiousはビザールギターが
テーマのモデル。
新たな仕様により、
生まれ変わりました。
ボディサイズはTD-035と
Buntlineの中間ぐらいです。
ボディトップ・バックに欅を採用。
重量のある木材なので、
ホロウモデルでありますが、
重量感があります。
角度付きのネックには樫を採用しており、
スカーフジョイントによって
資源を有効活用しております。
指板材はマニルカラです。
ソリッドギターらしさを残すため、
Sホールと電装系パーツが入るエリアのみ
ホロウ構造とし、ソリッドボディの割合を
多くしています。
ピックアップにはJMタイプを搭載し、
Parallel / Series切り替えできます。
またSeriesでは片側のボリュームが
メインボリューム、もう片側が
ブレンダーの役割となり
Seriesのサウンドでありながら
微調整ができます。
詳しくはこちらで解説しており、
サウンドも聴き比べができます。
Sagoのビザールギター、
人気のJMタイプのサウンドキャラクターを
基調としながら、微調整が効くギターのCurious Flat Top。
セミホロウモデルとしては
エレキギターの要素が強く、
ぜひ試して頂きたいモデルです。
4.Curious Arched Top
Curiousのボディトップをアーチ加工したモデル。
センターブロックをボディバックとは別にして
下駄を履かせるように取り付け、
ホロウのエリアを広く取っています。
ボディのほぼ全体がホロウ構造となっており、
キャビティはボディの裏側からバックパネルを
取り付けることでメンテナンスや
カスタムがしやすい仕様にしています。
ボディトップはハードメイプル、
ボディバック・ネック材はジェニーマホガニー、
指板材はリッチライト。
ピックアップはフロントがL(x)P-90, リアがL(x)。
ザグリなしでピックアップ交換ができるよう、
ピックアップのサイズを同じにしています。
ホロウ感が強く、メロウで高級感のあるサウンド。
和楽器バンドのギタリストである
桜村眞さん(和楽器バンド:町屋さん)に
お使い頂いているモデルであり、
アコースティックやジャズなどに特に
ピッタリのギターではないでしょうか?
こちらのCuriousモデルはクロサワ楽器ミーナ天神店さんにてお取り扱いいただいています。
お近くの方はぜひサウンドを確かめに行ってくださいね。
5.Buntline 6266
ハンブレッターズ、ムツムロアキラさんの
アーティストモデル。
サーモウッドのネック、Sagoのオーダーでも
ご好評頂いているテレキャスタイプのL(x) TLの
ピックアップを採用。
ハウリングの防止や、ソリッドギターらしい
芯のあるサウンドを狙いとする為、
ホロウのエリアはSホールのところのみの
最小限にしています。
Buntline 6266はSeedブランドでも登場しております。
またふるさと納税の返礼品としてオーダー
頂くこともあり、カラーのみを変更する
カラーオーダーとしても人気があります。
適度なエアー感で、バンドのギターボーカルの方に
特にオススメのモデルです。
6.時雨
和楽器バンドのギタリストである
桜村眞さん(和楽器バンド:町屋さん)の
アーティストモデル。
7弦ギターでフレットを低音側に
2フレット追加した本モデルは
7弦開放弦がLow-A。
ピックアップやブリッジが乗る箇所以外は
ホロウになっており、
ホロウのエリアが広いです。
木材は製作の時期によって異なり、
サーモアルダーボディ、
サーモメイプルネック、
エボニー指板の時もあれば
アルダーボディ、メイプルネック、
バーズアイ指板の時もあります。
木材を全て和材にした
カスタムオーダーもありますよ。
ピックアップは
フロント:L(x) P-90
センター: L(x) JM
リア: L(x) HB
とライブ1ステージ1本のギターで
完結するを体現する仕様です。
7弦ギターによる重低音も
もちろん魅力的なのですが、
クリーントーンではしっかり
エアー感が感じられ、
品のあるサウンドが特徴です。
7弦でホロウモデルということ珍しいですが、
ジャズの演奏も考慮した設計にしております。
7.まとめ
TD-035が登場して以降、
ホロウモデルのオーダーが目立つようになり、
試行錯誤しながら、製作を続けています。
またホロウモデルであっても
ネックのグリップや塗装、
ビジュアル、電装系などの演奏性に
こだわれるがSagoのオーダー。
ベースでもホロウ加工した
カスタムオーダーを頂くことが多く、
今後もセミホロウモデル、
注目していきたいですね!
そして本日はSagoの日、
たくさんのSagoブランドのギター・ベースが
見れることを楽しみにしています。